アップUP通信

「血圧」について調べてみたよ(1月号Vol.171)

、てんこちょです!

高血圧は「サイレントキラー」。自覚症状がほぼなく、心筋梗塞・脳卒中など重大疾患のリスクを高めます。
若い世代でも油断禁物です。20~30代でも高血圧は増加傾向。放置すると40代以降で心血管疾患
リスクが2~3倍になります。今回は、血圧について理解していきましょう! 

そもそも血圧とは? 収縮期血圧・拡張期血圧を知ろう!

血圧とは、血液が血管の中を流れるときにかかる圧力のことです。
「収縮期血圧(上の血圧)」は心臓がグッと縮んで血液を送り出すときの圧力、
「拡張期血圧(下の血圧)」は心臓が拡張して血液をため込むタイミングの血管の圧力を指します。

高血圧管理・治療ガイドライン2025  高血圧の診断基準

高血圧は、脳卒中や心筋梗塞などのリスクを高めるため、早期の発見と継続的な管理が大切になります。
そこで以下、2025年8月に発表された高血圧の基準を以下の表で確認してみましょう。

高血圧の10のファクト

1.  高血圧は脳卒中・心臓病・腎臓病・認知症のリスクを高める
2.  日本では年間約17万人が高血圧関連疾患で死亡
3.  日本の血圧コントロール状況は主要経済国の中で最下位
4.  血圧を10mmHg下げると脳卒中・心臓病が約2割減
5.  年齢にかかわらず130/80mmHg未満に保つことで疾病リスクを低減
6.  減塩・運動・減量・節酒で血圧は下がる
7.  高血圧の人は塩分を1日6g未満に
8.  多くの患者は降圧薬が2種類以上必要
9.  降圧薬は安価・安全で効果的
10.  家庭血圧測定は診断・治療に有用

今日からできる6つの習慣

高血圧の発症や悪化には、食事、運動、喫煙、飲酒といった生活習慣が大きく関わっています。
生活を見直すだけで、血圧を下げ、将来の合併症リスクを大幅に減らすことが可能です。

減塩を意識

・ 1日6g未満が目標。
・ 外食では「汁物を残す」「丼より定食」「味付け薄め」

運動習慣をプラス

・ 有酸素運動を週150分(例:1日30分×5日)
・ 通勤で一駅歩く、階段利用、1時間に1回立ち上がる。

禁煙・節酒

・ 禁煙は最大の予防策
・ 飲酒はビール中瓶1本/日本酒1合程度まで

野菜・果物を増やす

・ カリウムが血圧を下げる働きあり
(バナナ・トマト・ほうれん草など)。

体重管理

・ BMI25未満を目標
※ BMI = 体重(kg) ÷ (身長(m) × 身長(m))

ストレス管理と睡眠

・ 睡眠不足や強いストレスは血圧上昇の原因
・ 就寝・起床時刻を一定に、深呼吸や軽い運動でリラックス

血圧チェックのすすめ

20代~40代でも、ストレス・睡眠不足・過労によって高血圧を発症する例が増えています。
特に「診察室では正常だが家庭など他の環境では高い」という“仮面高血圧”に注意が必要です。
働き盛りの世代は、定期的な健康診断だけでなく、家庭血圧の記録や、生活の見直しを積極的に行うことが
勧められます。
測定するタイミングは、朝起床後と夜就寝前に同じ環境で行うのがおススメです。

使用画像:いらすとや、イラストAC/出典:日本高血圧学会、きむら内科小児科クリニック、大正製薬ダイレクト等/作成:株式会社ワイドソフトデザイン

2026年1月号(アップUP通信)

 

 

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