アップUP通信

「握力」について調べてみたよ(3月号Vol.77)

みなさん、こんにちは。ふくちゃんです。

みなさんは、握力と死亡率・病気の発症リスクには関連性があるという、研究結果を聞いたことがありますか?

先日、ちょっと小耳に挟みまして。
ちょっと信じがたいけど、面白い話やなと思いまして。
とっても気になったので、調べてみました☆

 

握力を鍛えたことはありますか?

筋トレをする時に「握力」をターゲットにしたことはありますか?
スポーツ選手でもない限り、普段の生活で握力が強くても、特にメリットがないような・・(ビンのフタが開けられるぐらい?)。
特に女子は、握力が弱い方がなんとなく女の子らしくて可愛いのでは、と思ったり。
ですが、近年、握力は健康とのかかわりが大きいことがわかってきたのです。

 

握力が強い人は長生き

実は、握力と長寿に関する研究はイギリスやオランダ・カナダなどで数々行われており、以下のような報告がされています。  

握力が強いと死亡リスクが減少する(握力が下がると死亡リスクが高まる)
・握力が5kgマイナスになると全原因死亡率リスクが16%(心臓関連死は17%)上がる
・握力が5kgマイナスになると脳卒中リスクが9%、心臓発作リスクが7%上がる

日本で行われた40歳以上の男女2527人を対象に行われた20年にも及ぶ追跡調査でも、握力が強い組(男性47キロ、女性28キロ以上)は、
弱い組(男性35キロ、女性19キロ未満)に比べ、死亡リスクが4割も低かったという結果が報告されています。

これらの話を聞くとつい「握力が強いと長生きするんだ!」とか「握力を強くすると健康になる」と思ってしまいがちですが、
「長生きしている人は握力が強い」と考える方がよさそうです。

  ★オランダの研究員談
握力は、体全体の筋力を繁栄する物差しのようなものであり、握力の上がり下がりが、死亡率の上がり下がりと直接的な関連性がある。また、筋力を強化することが、老人たちの寿命をのばすキッカケになるかもしれない。」
★カナダの研究員談
「健康を推し量るうえで、血圧より握力の強さの方が勝っており、握力によって計れる筋力の減少は、早期の死亡・身体障害・疾患と常に関係がある
  ★ワイドのふくちゃん談
つまり握力は「健康をもたらすものではなく、体力の衰えを反映しやすいもの」ってことね!

※ちなみに、男性30kg/女性25kg を下回ると注意が必要だそうです。

 

握力が強い人は、認知症になりにくい?

握力が弱い人は、死亡率だけでなく、認知症を発症するリスクが高いこともわかっています。
国立長寿医療研究センターの研究によると、握力が26キロ未満の男性や18キロ未満の女性は、認知症のリスクが2.1倍にもなるとのこと!

ちなみに、高齢者では、身体活動レベルが低いほど認知症発症リスクが上昇することはよく知られていますが、
65歳未満の中高年を対象とした調査でも、歩くスピードが遅かった人は、速かった人に比べ認知症の発症リスクが1.5倍も高く、
同様に、握力の弱い人ほど、認知テストの点数が低いことが判明しています。
また、歩くのが遅い人は、記憶力、言語能力、意思決定能力の低下が見られ、逆に握力が強い人ほど、意思決定診断テストのスコアが好成績なんだそう。
(確かに、握力が17kgの女子より、握力30kgの女子の方が、意思決定が早そうなイメージ!)

これは、歩くスピードや握力が、大脳の総体積に比例するからだと言われています。
ちょっと面白い研究結果ですね。

 

握力は低下に気付きにくい

握力とは、物を握る時に発揮される力です。主に、前腕部と上腕部を使うため、上半身の筋力と思われがちですが、
実は、下半身の筋力やその他多くの部位の筋力と相関関係が高いため、全身の筋力の程度を知るための指標となります
男性の平均は48kg、女性は29kg。40代前半にピークを迎え、そこから徐々に落ちてきます。
ただ握る」という行為は運動をしない人でも日常的に行なっているため、握力は運動不足や加齢による低下が少ないそうです。
握力はなかなか測る機会がないため、衰えていることに気が付きにくいですが、例えば、「ペットボトルのフタが開けにくくなる」
「ドアの開け閉めが重たく感じる」というようなことがあれば、握力はかなり低下している恐れがあります。

 

握力を高めるトレーニング

上腕を左手で握って、右手を開閉させた時に動く筋肉が握力にとって大切な筋肉です。
握力を高めるトレーニングとしては、ハンドグリッパーや懸垂が一般的ですが、
ダンベルやバーベルなどの重りを使った運動をすることでも自然と鍛えられます。
握力は全身の筋力と相関するので、健康や障害予防の観点からいうと、
上腕だけでなく全身のトレーニングをする方が望ましいです。
生活の中でできる方法は「積極的に手で持つ」こと。
例)・普段肩からさげているカバンを手で持つようにする
・スーパーに買い物に行く際に自転車や自動車を使わず、徒歩で行って手で持って帰ってくるなど

ちょっとしたことですが、何度も繰り返すことで、筋持久力としての握力がアップします。
また、定期的に握力を測定することは、実施しているトレーニングの効果が表れているかの評価にもなります。

 

★☆★ 結局のところ「握力は健康状態を測るバロメーター」なのですね ★☆★

作成:株式会社ワイドソフトデザイン//出典:国立長寿医療研究センター、hotnews、mag2news、trinity、wikipedia等

 

関連記事

コメント

この記事へのコメントはありません。

TOP